- 渡り鳥
- 2014年03月23日
強い南からの春風が馬籠宿を吹き抜けていました。
その暖かな風に乗って次々とやってきたのは・・・・
朝一番乗りは、「鷹」。
到着早々よほどお腹が減っていたのか、じっと見ていた目のあった私の方に猛スピードでぐんぐん急行下して突撃モード。
どうするのかとそのままアイコンタクトを続けていたら、10mぐらい上方まできて、「あ、人間だ」、くるりと輪を書いて行ってしまいました。
そのまま今度はキジバトへ猛突進。
目を付けられたキジバトカップルは、あんなに早くキジバトが空を飛んでいるのを見た事もない程の猛スピードで逃げて行きました。
そしてお昼になると・・・きゅるるる・・・と懐かしい鳴き声。
ツバメです。
まだ3月なのに、まだ寒いのに・・・
こちらも南風に乗ってはるか彼方の国から日本のお目当ての場所に到着した模様です。
もう、ふらふら・・という感じで空を舞っていました。
その後も次々と色んな種類の小さな渡り鳥達が南風に乗ってやってきて、到着の喜びを楽しむ様に次々と美しい鳴き声でさえずりました。
そして、夕暮れ前には鶯がホーホキョ、ケキョケキョと鳴き始めました。
足下にはナズナの花、イヌのフグリの可憐な小さな青い花、そしてユキノシタが一斉に青い芽を吹き出しました。
今日は馬籠宿の少し先で地元の人達だけで祝う春祭りが愛宕神社で行なわれたそうです。
お餅が巻かれ、祝いの酒が振る舞われ、長い冬が終わった事を、新しい年の農作業の五穀豊穣を願う、昔ながらの村の祭りです。
馬籠宿近くの田んぼも早くも水を引き入れ、寒さで固くなっていた土を起こし始めた所もあります。
田舎の景色は田んぼの様子といっしょに、これから今年の季節を刻んでゆきます。
色んな命がそれぞれの営みを始め、馬籠宿の暮らしや景色もその輪の中に混じり、繰り返されてゆきます。
そんな、昔ながらの自然からの贈り物の春の時間を楽しみに、馬籠宿の春を愛でにいらっしゃいませんか?


