- 雲海
- 2013年12月19日
今日の馬籠宿はまるで雲海の中に浮かぶ舟の様な感じです。
厚い雲の層が南の方から恵那山を大きく超えて流れ込み、湯舟沢川の谷筋を這う様にして上って行き、再び次の山の峠を超えてゆきます。
馬籠宿はちょうどこの雲の行進の道筋の隣の尾根の鞍の部分にあります。
いつも思いますが、馬籠宿のある場所は悪天候でもこの場所だけ「島」の様に雲の上にぽっかりと浮かぶ、という事です。
中仙道が設置された江戸時代よりずっと前はこの付近は「東山道」という街道が整備されていました。
東山道は中仙道とはルートが異なり、ちょうど今日雲が行進している道筋あたりだったようです。
雲に覆われる日の多かった東山道のルートは明治時代までは日本オオカミの群れが旅人を襲う事もあったようです。
ひょっとしたら江戸幕府が東山道からここ馬籠に道を付け替えた理由のひとつに「雲の通り道」を避ける、という理由もあったのかもしれませんね。


