- タカミネギター
- 2014年03月29日
タンポポが咲き、モンシロチョウがひらひら飛びました。
日本スミレ、ホトケノクサ、ハコベ、水仙、梅、こぶし・・たった1日でこんなにも沢山の花が馬籠宿を彩りました。
田んぼや畑には、これからの植え付けの準備を始める農家の人達の姿があちらこちらで見られていました。
それはまるで、馬籠宿に沢山のお客様がふもとから春を連れて来たかの様です。
そんな景色の中で春風に吹かれていると、ちょっと音楽が聞きたくなります。
馬籠宿からほんの少しだけ国道19号線を木曽方面に向かうと「坂下」という所があります。
そこには世界的に有名な「タカミネ」ギターの制作工場があります。
伝統ある木曽の「手作りの木工品」の技で作られた名楽器が、世界中の著名なミュージシャンの人々の手によって奏でられてこの地球全体に鳴り響いている、と考えると何だかワクワク、ウキウキとした誇らしげな気持ちになります。
工場内を見学するタカミネファクトリーツアー(前日の午前中までに要予約)があるので、ギタリストの皆さんだけに留まらず、楽器製作の行程に興味のある方は時間があれば馬籠宿散策の前後にちょっと訪れられるとよいかもしれません。
グリップの握り具合、弦高の微妙な調節、自分の手に合ったオーダーメイドギターをひとつ・・・とずっと夢を持っている方には。この上ない「木曽路」のお土産になります。
70年代を風靡した、ウエストコースミュージックのサウンドが大好きな方は、当時の名作レコード(!!)で聞いたギターサウンドがギブソン等と並び「タカミネ」だった事を思い出されるかもしれません。
江戸時代に木曽路11宿の宿場町で、冬の男達の手仕事として作り続けられてきた木曽の木工品ですが、現代にもその技は生き続けています。
昔ながらの形と技を継ぐ伝統、そしてその技が現代にはより進化して新しい形を生み出してゆく伝統、どちらも木曽の山々に育まれて今も伝えられています。


