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藤村ドキドキ コラム

旅じゃありませんか、誰だって人間の生涯は
2015年12月05日

恵那山に雪が被る様になると、春から秋の生き急ぐ様な、何かに駆り立てられる様に生きる季節が終わり、山の静けさの中でゆっくりとするお籠りの時間が始まります。

家の中でできる手仕事に没頭したり、暖かい火の側わらでのんびりと長い時間を過ごしたり、そうやって時を過ごしながら藤村の「名言集」を拾い読みをします。

 

「旅じゃありませんか、誰だって人間の生涯は。」

人は生まれる家を自身の意思で選ぶ事ができないまま「家」に生まれ落ち、そしていつ立ち去るのかを遥かずっと以前に知る事ができないまま、それまでの全ての仕事を置きざりにしてその時が来てこの世を立ち去って行く。

そうやって人の生涯を捉えると、人の一生はまるである日突然「何処からかふらりとここに現れ、そしてまた誰にも次の行く先を告げずに立ち去って行く寡黙な旅人」の様である、と藤村は捉えたので」はないでしょうか。

そう捉えれば、世間や家、立場や仕事等の「私は此れ此れ、斯く斯く、然々のどこの誰べえでござる」と、生まれてから身体の上に纏った言わば後付けで付けられた、本来は自由奔放である己の魂を縛る「形」に縛られる事無く、命そのものを謳歌する「旅人」として悠々と生を謳歌致しまそうぞ、と言い放った藤村の心の軽やかさを感じます。

 

愛憐甚だしく、執着断ちがたし・・・と若き藤村が何度も繰り返し体験した「身近な人との別れ」の苦悩と激しく向かいあった後、時をかけて藤村自らが、ふと心が軽くなった事を通し、それを振り返りつつ、懐かしみつつ、その心境を語った様にも思えます。

そして「今、ここ」を精一杯生きる事は、あたかも新しい旅先で夢中になる様な事、とそれをあえて口にする事で己にも諭したのだと思います。

 

 

命が尽き、そして命が再び巡るのであれば、それもまた「この場所から次の場所」へ形を変えて旅をする事の様なもの、という東洋的な思想を思い起こしてくれる言葉です。

これからの季節に静かな冬の真っ白な雪景色の中を旅すると、全てが無に帰し、それでいても心は深く浄化し、清らかな新しいキャンパスの様になるのを感じます。

冬の季節は、次の回り来る新しい命の為の繭や揺り籠の様な時と空間を包括する旅の通過点。とも思わせてくれる藤村の名言です。

冬の木曽路や馬籠宿でそんな、あんなを思う静かな時を過ごしながら過ごす冬旅も「また楽し」です。

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